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クラブ制の可能性探る~弘大研究プロジェクトシンポジウム開催~

2023/12/28
 弘前大学地域共創科学研究科研究プロジェクトが主催するシンポジウム「りんご新品種の普及と活用を考える」が12月14日、弘前市内で開かれた。
 同プロジェクトでは、県内外のりんご新品種の収集や試食評価、県内でのクラブ制利用の是非について調査を実施してきた。シンポジウムは研究成果の共有のため企画されたもので、リンゴ関係者ら約40人が出席し、県内へのクラブ制リンゴ導入への可能性等を探った。
 シンポジウムの中で、プロジェクトに参加する弘前大学の黄孝春教授は、「日本国内における新品種は『公共財』としての見方が強く、欧米に比べ『知財』として保護活用する知財マネジメントの体制の構築が遅れている」などと指摘し、海外のクラブ制の事例を示し、「日本の実情に合ったマネジメントモデルを構想するような組織が必要」などと訴えた。
 シンポジウムではこのほか、ニュージーランド企業のクラブ制リンゴの取り組みや、長野県を中心に導入されているクラブ制リンゴ「ピンクレディ」について講演が行われたほか、新品種の紹介、日本産のほか、「カンジ」、「クリムゾンスノー」といった海外産リンゴの試食会等も行われた。
 総合討議では、高価格で販売されている「蜜入りリンゴ『こみつ』(高徳)」の成功例等が挙げられ、育成者権と商標を切り離したブランド化の推進などが提案されたほか、クラブ制の導入に向け、「青森県産リンゴが世界の動向をみながら立ち向かえるようなプラットフォームの構築が必要」などと呼び掛けられた。
 





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