林檎商組日報
HOME | 商協連概要 | 林檎商組日報 | りんご商業会館 | お問合せ | リンク
林檎商組日報 > 記事

青森発クラブ制を提案〜弘大りんご輸出研・第3回研究会〜

2017/02/22
 リンゴ輸出をメインテーマに調査研究を実施している「弘前大学りんご輸出研究会」の第3回研究会が2月8日、同大学で開かれ、「県産りんごの輸出拡大の可能性とその課題」をテーマに個別報告や総合討議が行われ、参加したリンゴ関係者や行政関係者ら約40人が輸出拡大への方策を探った。
 個別報告では同大学のビクター・カーペンター名誉教授と同大学人文社会科学部技術補佐員を務める山野りんごの山野豊社長が先月9月に実施したニュージーランド視察の報告や同国リンゴ産業の概況を説明。
 この中でカーペンター名誉教授は「同国の2013年のリンゴ生産量は世界で28位なのに対し、輸出量は8位と輸出への依存度が高い」とし、「近年ではヨーロッパ向けの輸出が減少し、アジア、東南アジア向けが増加しており、特にUAEやインド、シンガポール等の富裕層向けが伸びている」と報告。
 また、「品種の更新が早く、計画的にグラニースミス等古い品種を減らし、高品質で売れるクラブ制の品種を増やしているほか、知的財産権を活かし、北米の業者と提携した生産・販売も行われている」と説明した。
 一方、山野社長は、国際競争から脱落しかけたニュージーランドリンゴ産業が再興した要因として、「民営化による効率化」や「品種切替のタイミング」「アジアの経済的勃興」を挙げ、それらを可能にしたのは「品種開発能力」「品種交代が早いわい化栽培体系」「オセアニア島国からの若年労働力」「販売組織」等にあるとし、青森県で出来ることとして、「品種開発のスピードアップと知的ビジネス構造の構築」「輸出を見据えた園地、栽培、販売組織の構築」「積極的な海外労働力の導入」等を挙げた。
 また、「世界のりんご産業の動向と青森県りんご産業の進路」と題して報告した黄孝春人文社会科学部教授は「青森県にとって、規模の経済性を享受するために45万トンから50万トンの生産規模の維持が至上命題であり、栽培面積が減少する中で生産量を維持するためには、コスト性にも優れたわい化栽培の比率を増やす必要がある」とした。
 また、「人口減や国内消費量が減少する中、産地の生産規模を維持するためには輸出が鍵になる」とし、輸出量5万トンの達成に向け、「シンガポールを中心とする東南アジア向けへの輸出の開拓」「現地のニーズに合わせた品種の開発と選択」を挙げ、ニュージーランドをモデルとした、青森発のクラブ制リンゴの販売体制の構築を提案した。

りんご商協連コピーライト